再録:2026年1月5日
| 中国のエネルギー事情 (その1) |
| 2018-09-20 記 玉上佳彦
最近中国に行かれた方は、見慣れない薄緑色のグラデーションカラーのナンバープレートの
自動車を見かけることが多くなったと感じることがあると思う。一般の普通自動車は青地に白の文字だが、この薄緑色のプレートは、電気自動車(EV)
専用のナンバープレートである。中国の主要な大都市では、
普通車のナンバーを入手するのに、たいへん高額の費用(場合によっては車の価格以上)がかかるのに対して、このナンバーは無料で入手できるそうだ。
EV販売高は世界一
中国の2017年のEV車販売台数は47万台で既に世界一となっているが、中国政府は
2030年には、1900万台としてEV大国を目指し、EV車優先策をとっている。
中国の高速鉄道は、既に営業距離を2.5万km(日本の新幹線は0.28万km)となり、かつて主流だったディーゼル気動車は激減している。中国政府は、この高速鉄道網を全国の主要な都市に張り巡らし、更に東南アジア諸国まで拡張する計画であるが、そのためにも重要な電力源を確保する必要がある。
火力発電が依然69%
沿岸部だけでなく、内陸部の経済発展が顕著な中国では、果たして電力は充足しているのだろうかと心配になるので、中国の電力事情について調べてみた。
現時点では、依然として石炭による火力発電が主だが、政府は国策としての大気汚染対策のために年々縮小せざるを得なくなっている。
昨年から北部の都市集中暖房設備での石炭使用を抑え、天然ガスに強制的に切替えさせている。
再生可能電源が急上昇 石炭火力発電に代わるものとして、中国の再生可能エネルギーの発電量は既に世界一となっていることは注目すべきで、 更に拡大していく傾向にある。例えば、風力発電は世界第2位のアメリカの2倍以上、太陽光発電は同じく世界第 2位のドイツの約2倍となっている(環境エネルギー政策研究所データ)。 中国には広大な未利用の土地があり、火力発電量を縮小し、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる発電量を増やすことは容易であろう。 これからも世界最大の再生可能エネルギー大国になることは間違いない。 中国の原子力発電については、次号で取り上げたい。
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